自宅で実験


10年ほど前に築45年くらいの中古物件を購入し、色々自分で試行錯誤しながら自宅住宅で実験をしていたのですが、さすがに老朽化の度を越してしまい、事務所兼自宅として建替しております。


外構工事が2月まで行われるのですが、とりあえず1月末で引渡しを迎え、バタバタと引越しさせていただき、中途半端ではありますが、事務所もとりあえずオープンいたします。

外構が完了して落ち着いたらお披露目をきちんとしようと思っていますので、またご案内させていただきます。多分3月くらいでしょうか。。。


自宅についてはきちんとブログで経緯を含めてまとめないと、と思っているのですが、結構バラバラと散らかっているので、ひとつひとつゆっくりご紹介していこうと思います。


最初に書くべきこととして少し。


僕は自宅に対しての要望や希望がほとんどない人間です。設計事務所を主催する身としては多分致命的な様に聞こえるかもしれませんが、世の中には時々こういう人間も存在します。

いくつかの原因が今となっては思い当たります。


・他人の依頼で設計していくうちに、何件も自宅を建ててしまっている妄想におちいってしまった。

・他人の要望を聞くように、客観的に自分の要望を自分で探ることが難しく、計画自体が自分の欲の塊になりそうな気がして途中で冷めてしまう。

・今まで何度も引越しして賃貸などにも住んだが、どんな家でも自分は満足して住めてしまうので常に現状に不満が少ない。


などなど。


とはいえ自分や子供の年齢を考えると今建てないともう機会を逃すかもしれない、というのとたまたま仕事的に2ヶ月くらい時間が作図に当てられる時間がとれたので、仕方なく重い腰を上げて自宅を計画することにしたのが昨年の年明け、何かしら自宅のきっかけになるものやことを探し始めました。


本当は誰か他人に設計してもらいたいなあと本気で思いつつ(受ける人は相当嫌なのも十分に分かるのですが)、仕方なく自分で考え始めました。


・一度自分の好みをプランに定着してみるものの、やはり欲望の塊が見事に出来上がり、やはり却下。

・家族の要望を聞いてみるも、皆一様に、なんでも良いから早く家を建ててほしい、ただそれだけだと(笑)。


文章でこの経緯をまとめるのはちょっと難しいのですが、最終的には自分が一番モチベーションが上がる方法で自宅を検討することにしました。


「自宅を全て実験型として計画し、

 メリットデメリットを内包する住宅を考え、

 住みながら検証する。」


僕の手がける住宅では、本当に少しずつではありますが、毎回新しいことへのチャレンジをしてきました。間取りやディテール、仕組みや人の動き、考え方まで含め、いろいろな部分で施主の了解を得ながら多少の安全なチャレンジをし、自分ができる守備範囲を少しずつ広げることによって、今の自分の設計というものがあります。


この毎回のちょっとの挑戦が、自分の仕事の一番のモチベーションなのですが、中には施主に勧めるにはデメリットが多いと判断した場合不採用となることも多々あるのも事実です。

そこで考えたのが、こういった頭で考えて面白そうなことだけど、施主に勧めるにはデメリットも多そうで安易に提案できないことを、自宅で積極的に採用してみてはどうかと。

しかも部分的にではなく、徹底的に多数の内容を採用してみて、良くも悪くも完全な実験型住宅にしてみようという試みです。


本来目指すべき完成形としてのプロトタイプを目指さず、実験型としてケーススタディをひたすら目指すことにしました。


大なり小なり沢山の実験を、有り余る勢いで盛り込みましたので、今後少しずつブログにて書かせていただきます。

 

POLARSTARDESIGN ARCHITECT OFFICE

 

ポーラスターデザイン一級建築士事務所​