よくある経験として、住宅の見学に行くと、1階は見所たくさん、時間もたくさん使って説明もふんだんでなるほど、と聞き入るところが多くあるのに対して、2階に上がって個室が廊下に並んでいる状況になると、廊下からドアを開けて「ここは子供部屋」「ここは寝室」と中に入らなくても大体の状況がつかめてしまい、ちょっと面白みに欠けるなあ、と感じることが結構あります。
いくつか原因があるのですが、そのうちの一つは行き止まりが見えてしまうことによるものだと思っています。
ドアを開けて壁と窓しかない(あとは収納があるのみ)場合、ドアを開けた瞬間に部屋の全体像が見えてしまい、部屋の中に入っても同じドアから出て行くしかない状況までなんとなく感じてしまうので、その瞬間もう入る気持ちが少しなくなり、極端に書くと入らなくても大体理解した状況になってしまいます。これを改善するのが動線の計画です。奥にさらにドアがある、奥が見通せない、どこかにさらに通じている、ということは実際に歩く動線を長くすることで広く感じるようにするだけでなく、脳内でも奥の空間の予感が補完されながら、続いていることで広く空間を認識できることは、経験上確実に言えます。掃除機をかける作業を想像してみてください、Uターンすることなく一回りすれば掃除完了というのはとても気持ちの良いことです。もちろん子供のおにごっこも数倍楽しくなることは言うまでもありません。
明日は松戸の現場で施主と一緒に床塗装して明後日見学会を行い引渡しです。
怒涛のように土日働きますが皆さんに見ていただけることが本当に楽しみです。
さきほど眼科で診察室から「上」「下」「上」「横!」と元気な女性の声が聞こえて、冷静な先生の突っ込みが入ってました。あまりにも予期してなく吹いてしまいました。
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