
新しい物や事はいつの時代も素敵だと思います。ただ同時に、今新しいということは時代が経過すると古くなってしまうということでもある様に思います。
私自身、10年前と今の自分を比較しても、考え方や好みを含めて変化し続けている事をなんとなく感じています。保守的な考え方かもしれませんが、10年前から存在しているデザインであれば10年後もきちんと存在していて飽きることも無いのではないかとも感じます。
なるべく永く、愛着をもって使い続け、ひとつひとつを大事に手入れして一緒に年を重ね、それぞれが深くなっていく色合いを楽しんでいける生活や生き方ができる器としての空間をつくっていきたいと標榜しています。
何もかも新しくしてピカピカの空間で過ごす事も理想だとは思うのですが、実際の生活はもっと普通で皆がイメージを共有しやすい状況の中にあるのではないかと思います。決して新しくはないのですが見慣れていて落ち着く空間になるといいかもしれない。いつもそういう風に考えながらデザインしています。
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