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完璧主義と優柔不断


自分は基本的には優柔不断です、同時に完璧主義でもあります。


いつもいくつもの選択肢に囲まれて、ほとんどの場合即断即決が出来ません。現場で職人さんや監督さんから「これ、どうします?」と聞かれた時のほとんどの答えは「一度持ち帰っていいですか?多分これこれこうしようと思うのですが、ちょっと考えさせてください」です。その場で簡単な質問は答えるように頑張りますが、ちょっと悩む選択肢はその場で答えても、結局帰りの道中でああだこうだとひとり色々悩み、結果として事務所に帰ってきてから最終的にもう一度検討してベストと思われる回答に変更したりもします。本当に我ながら厄介で困った性格です。当然夏休みも最後まで踏ん張るタイプです。


自分の今までの施主の中にも優柔不断で完璧主義の方は比較的多く存在していて、この二つには何かの因果関係があるのではないかと調べたことがあります。すると意外なことに、優柔不断な人は完璧主義で、完璧主義であるから優柔不断である、ということが分かってきました(諸説あると思います)。


完璧主義者は基本的に何かを選択すべき時に、失敗したくない、という思いがあり、いくつかを並行して検討し、結果としてどちらかを選択するのですが、全てを同時に選択できない時点で完璧にはならず、選べなかった方に対して後悔や心残りを感じてしまう事が多いらしく、その際の悩みや選択による後悔が結果として優柔不断になってしまうらしいのです。

失敗したくないと思って完璧を求め、調べれば調べるほどに選んだ後の後悔が付随してくるというのは、結構悲しい性だなと思いつつ、自分自身でありとあらゆる情報を調べないと納得できないんだろうな、と自分のことながら客観的に微妙な気持ちになりました笑。と同時にこれはずいぶん前に理解できたことなので、何か回避方法はないかと考え、ひとつ採用している方法があります。


自分より圧倒的に詳しく信頼できる誰か(人でなく企業である場合もあり)に完全に頼ってみる方法です。どうせ自分が選んでも100点にはならないのだから、近い価値観で物や事を作り扱う人やブランドを信頼すべきかな、と。そうやって微妙に違うことも確かにあるのですが、あの人こうやって考えたんだ、とその相違を自己と他人の違いとして認識して楽しんで、色々楽になっている気がします。書くほど大したことではないのですが、少し別の事に着手できる時間もできて、トータルでは視野が広がりストレスも減っている方法です。


でもそう書くほど実際の自分はアウトソーシングが上手くなく、結局自分で沢山自分ルールを作ってますます他人に仕事を分けられない、我ながら困ったものですが多少これによって質を保っている部分はあるので、ダメダメな完璧主義と優柔不断との付き合いはまだまだ続きそうです。


写真は先日のグッドデザイン賞二次審査に作品を出展してたきた際のもの(オフィシャルのInstagramから画像お借りしました、これはダメかな?)。2回目の出展となりますが、まだまだグッドデザイン自体の審査基準を完全に把握できてない部分もあり手探り感満載で、他人の作品を眺めては「ああ、この展示の方が美しかったな、こういうレイアウトが確かに見やすいな。」と浅はかな感想を抱きつつ、個人の為の戸建て住宅の場合は社会へ何か発信し続ける何かがあることでグッドデザインという称号が与えられるのかな、だとすると結構ハードルが高いな、とも痛感できた日でした。

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