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住宅設計の「型」を学び直す一冊

4月16日
読了時間: 2分

 少し古い本になりますが、一冊の書籍を紹介します(今更の一冊ですが)。


 私が今更ご紹介するまでもないほどの名著なのですが、住宅設計の基礎を学び、身につけることの大切さについて改めて考えてみたいと思います。


 私は年に数回ほど、住宅設計を教えたり、課題のプランを講評したりする機会をいただくことがあります。そのたびに痛感するのは、誰かに設計を伝えることの難しさです。

 設計の多くは、往々にして個人の「感覚」で進められがちです。しかし、基礎や基本が曖昧なままに独自のアレンジが先行してしまうのは、とてももったいないことだと感じます。

 住まい手にとって、そのプランがどれほどのレベルにあるのかを見極めるのは非常に難しく、結果として、本当に自分たちに合った住まいに巡り会えていない方も少なくないのではないか、という危惧もあります。


 私自身の話をすれば、会社員時代に会社の研修用資料ですが「PSS(プランニングスタンダードシステム)」という、設計の基礎を徹底してマニュアル化した教えに出会えたことは大きな財産でした。全員が共通の基礎を学び、型を身につける。今振り返っても、あのシステムは本当に素晴らしく、今の私の血肉になっていると確信しています。


 ただ、それは社内資料であり、そのまま他の方へお伝えすることはできません。 社外の設計者、あるいはこれから家を建てる方が、PSSのように住宅設計の基礎を体系的に学べる本はないだろうか。そう探して行き着いたのが、この一冊です(というか会社員時代に購入して今でも読み続けている本なのですが)。


『住まいの解剖図鑑』(増田 奏 著 / エクスナレッジ)


 著者の増田さんは、住宅設計を大きな視点から、あるいは細やかな視点から、順を追って幅広く紐解いてくれます。時にユーモアを交えながら語られる内容は、私自身も数年に一度は読み返しては毎回新しい発見をしている、学びの多いものです。


 「教科書」と呼ぶにふさわしい、本当に良い本だと思います。

 設計の「型」を知ることで、住まいはもっと自由で、心地よいものになる。

 家づくりに関わるすべての方に、ぜひ一度手に取っていただきたいおすすめの一冊です。

 
 
 

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